ワークルール教育

ワークルール教育、やってみませんか?

ブラック企業の横行や非正規労働者の増加は、様々な労働トラブルを生み出し、深刻な社会問題となっています。
そうした社会で対処していく力を子どもたちに身につけてほしいということは、教育に携わる方々の共通の思いではないでしょうか。
必要なのは、単なる法律知識ではなく、実際に役に立つ「問題解決力」です。
労働弁護士による実践的なワークルール教育は、問題解決力を身に着ける手助けになります。

  • 労働弁護団の考える「ワークルール教育」とは、働くこと(労働者が働くこと、使用者が労働者を働かせることの双方を含む)に関するルール(法令、慣習、規範及び慣行を含む)及びこれらのルールを実現するための諸制度等に関する教育と、これに準ずる啓発活動です。

実践例

高校での実践例1:
高校現代社会でのクラス毎のワークルール教育

  • 現代社会の45分×2コマ
  • 大学生がアルバイトで遭遇するトラブルを題材にして、生徒たちにグループディスカッションしてもらうというスタイル

~授業内容~

①ケースについて生徒に読んでもらい、事案を説明します。

【ケース1】 引越屋でアルバイト中に、荷物を落として荷物を壊してしまい、自分も足に怪我をした。弁償しなければならない?治療費は自腹?

【ケース2】 引越屋から、シフトに入ることを強いられている。断れない?

【ケース3】 引越屋を辞めたいといったが、辞めさせてもらえない。どうすればいい?

②ディスカッション(1ケース15分程度)

班に分けて、班ごとに結論と理由を発表してもらいます。

③弁護士による解説(1ケース15分程度)

契約で社会が動くしくみや労働法の基本的な考え方を解説し、それぞれのケースでの各班の結論と理由についてコメントしていきます。具体的対処法として、労働組合、労働基準監督署行政機関、弁護士会など、力を借りることの必要性をお話します。


専修松戸高校で実施した授業の模様が、2016年11月26日付東京新聞夕刊一面で「ブラック企業に知識の盾 ワークルール教育広がる」と報道されました。

高校での実践例2:
講演スタイル

大教室でパワーポイントを使った講演スタイルでのワークルール教育にも取り組んでいます。

パワーポイント例①
パワーポイント例②

指導案

ワークルールの指導案は、下記からダウンロードしてください。

  1. 労働法の基礎と問題解決手段~バイトでの不当な扱いへの対処法~ (zipファイル:1.1MB)
  2. 就活の手引‐求人情報の見分け方 (zipファイル:40KB)
  3. 働く上での最低基準~最低賃金を題材に~ (zipファイル:42KB)
  4. ワークルールとキャリア形成 (zipファイル:62KB)
  5. キャンペーンによる紛争解決 (zipファイル:1.4MB)
  • 労働弁護団のワークルールPTでは、ある定時制高校の先生の依頼を受け、生徒がアルバイトをするにあたってのガイドラインとアルバイト届を協力して作成しました。
    これは、生徒の就労の機会を確保しつつ、適切な労働環境のもと生徒の健康を保持し学業に支障が生じないようにするという目的で作られたものです。指導案とともに、ご参照ください。
    アルバイト届・ガイドライン (zipファイル:40KB)

講師依頼

対象
限定無し
中学・高校・大学はもちろん、各種団体、労働組合などでも構いません。
地域
全国

  • 地域によっては、日程のご希望に添えない能性があります。ご容赦下さい。
  • 地元弁護士の派遣が難しい場合、交通費は実費をご負担いただく可能性があります。
内容
応相談。
対象者やご要望に応じて検討いたします。
例)

  • 中学・高校向け
  • 就活生向け・ワークルールの基礎
  • ブラック企業の見分け方と対処法
  • 労働組合員向け・労働法(組合向け)
  • 職場でのセクハラ・パワハラ対策(社員向け)
費用
できる限り配慮しますので、まずはお問い合わせ下さい。
連絡先
日本労働弁護団
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3-2-11 連合会館(旧・総評会館)4階
TEL: 03-3251-5363  FAX: 03-3258-6790

お問い合わせフォーム

ワークルール教育推進法制定に向けて

ワークルール教育推進法制定を求める意見書・決議

現在、ワークルール教育の実践は、一部の熱心な教員や有志の弁護士などにより採算を無視して担われているところが多く、国民に広くワークルール教育を受ける機会が提供されている状況といえるものではありません。このような状況を抜本的に改善するには、国及び地方公共団体がその責務として、ワークルール教育の理念を明記したワークルール教育推進法を制定し、財政上の措置、人材の育成などを含めたワークルール教育の総合的な推進をしていくことが必要不可欠です。
その観点から、日本労働弁護団は、2013年4月に「ワークルール教育PT」を設置し、2013年10月4日、「誰でも」、「いつでも(社会に出る前に、社会に出た後に、働き方が変わるときに)」、「どこでも(学校で、職場で、地域で)」、「実践的に役に立つ(基本的な知識のみならず、問題が生じたときの解決手段まで含めた)」ワークルール教育を受けられるようにするための基本法制定を求める「ワークルール教育推進法の制定を求める意見書 | 日本労働弁護団 (roudou-bengodan.org)」を発表しました。2013年11月9日には、労働弁護団総会で「ワークルール教育推進法の制定を求める決議 | 日本労働弁護団 (roudou-bengodan.org)」を挙げています。

シンポジウムの開催・リーフレットの発行

労働弁護団では、シンポジウム(2013年12月6日「ワークルール教育を考える~ワークルール教育推進法制定に向けて~」、2016年9月27日 シンポジウム「いつでもどこでもワークルール教育を!-ワークルール教育推進法を制定しよう-」)や模擬授業(2014年9月14日「実践!!ワークルール教育」)などを開催し、ワークルール教育推進法制定を求めるリーフレットを発行するなど、ワークルール教育推進法制定を実現する必要性を訴えてきました。
リーフレット (pdfファイル:874 KB)

法律試案の発表

2015年11月18日には、労働弁護団で「ワークルール教育の推進に関する法律(第1次案) | 日本労働弁護団 (roudou-bengodan.org)」を発表し、同年12月25日、厚生労働省に「ワークルール教育の推進に関する法律制定に関する要請書」を提出しました(2016年1月3日付朝日新聞、1月13日付中日新聞夕刊に掲載)。
この試案については、2016年1月12日の日弁連シンポジウム「ワークルール教育シンポジウム―労働者・若者が生き生きとはたらくために弁護士会ができること―」でも紹介されています(※2016年2月1日には「ワークルール教育の推進に関する法律(第1次案)Ver2 | 日本労働弁護団 (roudou-bengodan.org)」を発表)。
日弁連も2017年2月17日に「日本弁護士連合会:ワークルール教育推進法(仮称)の制定を求める意見書 (nichibenren.or.jp)」を発表し、神奈川県弁護士会(http://www.kanaben.or.jp/profile/gaiyou/statement/2015/post-237.html)や埼玉弁護士会(https://www.saiben.or.jp/proclamation/view/132)なども同様の意見書を発表しています。

非正規議連の動き

超党派で構成される「非正規雇用労働者の待遇改善と希望の持てる生活を考える議員連盟(非正規議連)」は、2015年8月6日、「議連目標の達成に向けた中長期的政策検討課題(素案)」において「ワークルール教育推進法(仮称)の制定」を取り上げました。
2016年1月22日、非正規議連は「ワークルール教育推進法案検討作業チーム」を設置し、参議院法制局に「ワークルール教育推進法案(仮称)骨子」を作成させるとともに、日弁連、連合・経団連、文科省・厚労省などへのヒアリングを重ね法案を練り上げる作業を行いました。日弁連に対するヒアリングには、労働弁護団の弁護士も同席しました。
法案は既に練り上げられており、成立まであと一歩という状況に来ています。
労働弁護団は、これまでも、非正規議連への情報提供や要請、シンポジウムの実施等、様々な取り組みを行ってきたところですが、今後も、国会議員との協力も含め、ワークルール教育推進法制定に向けた取り組みを進めていきます。