「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」 (働き方改革推進法案要綱)に対する意見書

2017/11/9

「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」

(働き方改革推進法案要綱)に対する意見書

 

2017年11月9日

日本労働弁護団

会長 徳住堅治

 

第1 はじめに~一括法案の問題点

平成29年9月8日付で厚生労働大臣から労働政策審議会に諮問のあった「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」(以下「働き方改革推進法案要綱」又は「法律案要綱」)について、同年9月15日に労働政策審議会は「概ね妥当と認める」答申をした。

ただし、労働条件分科会の報告においては、労働者代表委員から、企画業務型裁量労働制の対象業務の拡大と高度プロフェッショナル制度に対する反対意見が付された。

この働き方改革推進法案要綱の第一の問題点は、時間外労働の上限規制、裁量労働制の拡大、高度プロフェッショナル制度、同一労働同一賃金等をすべて一つの法律案に一本化し、労働基準法、じん肺法、雇用対策法、労働安全衛生法、労働者派遣法、労働時間等設定改善法、パート法、労働契約法という8本にもわたる法改正を一括して法律案とした点にある。

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